土地の神様に工事の安全とお施主様ご家族の繁栄をお祈りする地鎮祭
こんにちは。
FAMILY-HOUSEの岡根です。
先日、ご契約いただいたお客様の、家を建てる土地が決まり、
地鎮祭を行いました。
家づくりのセレモニーに関しては、
近年は工期との兼ね合いやお施主様のご希望もあり、
行うもの・行わないものがございますが、
当社で家づくりをされる方の中では、
地鎮祭に関しては多くの方がご希望されます。
この「地鎮祭」とは、お家を建てる際に、
神様に工事の無事や安全と建物や家の繁栄を祈る儀式のことです。
ちなみに「とこしづめのまつり」と読むこともあります。
お供え物をし、祝詞をあげ、お払いをして浄め、
施主が初めてその土地にクワやスキを入れます。
もともとはその土地の氏神様を祀っている神社が
地鎮祭をしていましたが、近年では最も近い場所にある神社に
依頼することが多いです。
≪地鎮祭の日取り≫
地鎮祭は、慣例的には地鎮祭の吉日とされる大安、先勝、友引の
いずれかの日の、午前中に行います。神社への予約、飾り付け等の
手配や準備は施工会社に依頼するのが一般的です。出席者は多くの
場合、施主、施工会社、工事関係者、神職です。
≪地鎮祭の主な流れ≫
地鎮祭では神様に捧げものをし、お祓いや祝詞をあげたあと、
施主、施工業者が初めて鍬や鋤を入れ、工事の無事を祈ります。
全部で80分~100分くらいで、以下のような流れで執り行います。
1. 修跋の儀 (しゅうばつのぎ、しゅばつのぎ)
まずは祭壇、土地、参列者をお浄めします。
2. 降神の儀 (こうしんのぎ)
神様をお迎えします。
3. 献饌 (けんせん)
神様にお供え物を差し上げます。
4. 祝詞奏上(のりとそうじょう)
神様に祈りの詞をささげます。
5. 切麻散米(きりぬささんまい)
神職が工事を行う土地を清めます。
6. 地鎮の儀 (じちんのぎ)
その土地で初めて草を刈る「刈初(かりぞめ)」、
初めて土をおこす「穿初(うがちぞめ)」、
初めて土をならず「土均(つちならし)」と行い、
最後に神職が鎮め物を納めます。
7. 玉串奉奠 (たまぐしほうてん)
※玉串:榊(さかき)などの常緑樹の小枝に、
紙のヌサ(幣)と言われるもの、
または木綿(ユウと言われるもの)をつけ、
神前に供えるもの玉串奉奠(たまぐしほうてん)とは
神前に玉串を捧げること、謹んで供えることを言います。
8. 撤饌 (てっせん)
お供え物をお下げします。
9. 昇神の儀 (しょうじんのぎ)
神様にお帰りいただきます。
10. 閉式の辞(へいしきのじ)
地鎮祭の終了を告げます。
11. 神酒拝戴 (しんしゅはいたい)
用意した湯のみまたは神コップを参列者に手渡し、
祭壇にあがっていたお神酒を注ぎます。
お神酒が、参列者に行き渡ったら、全員で戴きます。
12. その他
地鎮祭で神職が納めた「鎮め物」は、一旦、
施工業者に預かってもらい、
適当な時期に地中に納めてもらいます。
お供えしていた塩、酒、米、お神酒は
土地の四方の方角の土の上に撒きます。
≪地鎮祭の服装≫
神様をお迎えする儀式なので、ネクタイ着用が基本ですが、
個人宅の場合にはそこまでこだわりませんので、
事前に住宅会社と相談すると良いでしょう。
≪地鎮祭にかかる費用・お金・相場≫
地鎮祭に必要な費用としては、神職に支払う費用と、
施工業者に支払う費用、ご自身で用意するものの費用があります。
神職に支払う費用:
・初穂料、または玉串料など・・・謝礼の表書きを「御初穂料」
「御神饌料」「御玉串料」と書くことから、
地鎮祭の謝礼の事を初穂料と言います。(2~5万円くらいが目安)
・お車代・・・神職が自分の車などで来られる場合、白封筒に「お車代」
として、5千円~1万円くらいを包んだものをお渡しします。
施工業者に支払う費用:
・祭壇その他準備費用・・・祭壇その他の準備は施工業者に
一任することが多く、1万円~5万円くらいが目安です。
テントなどを設営してもらうと更に金額が上がりますが、
一式を神社で借りる方が安あがりな場合もあります。
ご自身で用意するものの費用
・お供え物関係の費用・・・米や塩などのお供え物やお神酒、
湯呑みまたは紙コップなどを用意するのにかかる実費です。
・ご祝儀・・・棟梁、大工、職人、現場監督、作業員などに
ご祝儀を渡します。※必須ではありません
以上、地鎮祭に関して、昔からの慣習を含め詳しく
書かせていただきました。このように書くと手間もお金も
随分かかるように感じますよね。
たしかに昔は上でお伝えしたように80~100分の時間と
10~20万円程度のお金をかけ、親戚中を呼んで行うようなものでした。
しかし最近では35,000円前後の費用と30~40分程度の時間で、
以前よりもずっと気軽に行えるようになっているケースがほとんどです。面倒な段取りも、多くの場合住宅会社が行ってくれます。
当社では、家づくりを生涯で最も大きなイベントの1つだと
考えていますので、できるだけ多くの方がお気軽に
セレモニーを行っていただけるよう、
ご相談させていただいております。